top of page

宮川圭一郎(ソムリエ/「Kura Master」主宰)


Keiichiro Miyagawa(みやがわけいいちろう) 福井県生まれ。大阪育ち。大阪で数々のホテル勤務を経て、SUNTORY入社し、1990年渡仏。1993年、パリのレストランSUNTORY総支配人受任。2006年より、パリにおいての日本酒販売の責任者として、GINJOの売り込みを開始。2010年には、GALERIE K PARISという会社を立ち上げ、本格的に日本酒や日本のワインなど、アルコール全般の輸入販売を始める。2016年11月、パリで初の日本酒コンクール「Kura Master」を立ち上げる。

 

まっすぐ見つめ、真価を問う

時代が求めるものを導き出す

ひらめきマスター

 2017年10月上旬、パリ左岸のとある展示会場で催されたサロン・ド・サケ。そこでは、日本酒のコンクール、Kura Masterの表彰式が同時に行われた。頬を紅潮しながら大盛況の会場を見渡すのは、発起人の一人でもある宮川圭一郎さん。そもそも「ワインをもっとよく知るために」渡仏を決めた彼は、30年の時を経て、得たもの学んだものを活かし、パリにおいて日本酒、とりわけ吟醸酒の素晴らしさを広めることに尽力している。

夢に近づく道を見極める

 高校生の頃から、「いつかは自分の店を持ちたい」と漠然と思っていたと言う宮川圭一郎さん。大学受験に成功したものの、「何かが違う」と進学の道はあえて選ばず、自分の夢に近づくための道を模索した。紅茶やサイフォンでのコーヒーの入れ方など飲食店の経験を積むうちに、「どうしてもホテルで働きたい」と認識するようになった。「もともとホテル業には惹かれていたのですよ。働くっていうだけではなくて、いつかはいつもホテルを利用するような人間になってやる、っていう野心もあったのかもしれませんね」と笑う。そこで、配膳人サービスの会社に登録し、ホテルでの勤務を開始する。

 生まれは福井県だが、大阪の下町で育った宮川さんが目標としたのは、身近にあった「町場の小さな喫茶店」の親しみやすさではなく、洗練された高級感。高級ホテルで客と接するために求められる、動作、姿勢、佇まい、そして仕事といったあらゆるものの美しさを追求していった。その甲斐あってか、ある高級ホテルの総支配人に「社員になりませんか」と提案されるのだが、何故かそれを辞退してしまう。その決意の背景にあったのが、「フランスに行きたい」という想いだった。


フランスに行きたい

 配膳サービス会社でお世話になった「フランス帰り」の上司に、パリでの生活を色々聞いている内に憧れが募っていったようだ。また、ワイン会に誘われ、フランスワインを飲み始めたこともきっかけとなり、深い知識を欲するようになった宮川さんの心の中で「ワインを勉強するなら、やっぱりフランス!」という思いが渦巻き始めた。折角の有難いホテルの話を蹴り、周りには「お前は馬鹿だ」と言われながらも、仕事の傍ら、ソムリエの勉強を開始し、渡仏準備に取り掛かった。この「下準備」のお陰で、サントリー海外事業部に入社。赤坂にあるレストランサントリーで更なる一年の勤務を経て、フランスでのワイン研修名目での一年滞在ビザを手にする。



1990年5月、晴れてフランスの地を踏んだ宮川さんは、パリでの勤務を開始。一年後には、ポール・ボキューズ氏をはじめとするフランスの料理・ワイン界の重鎮たちの推薦状を手に、滞在許可証の変更を申請し、「ソムリエしかできない。また、イール・ド・フランス州でしか働けない」というその当時では大変珍しいビザを取得する。



一心不乱に突き進め

 1993年には、同僚でもあった、現在の夫人である智子さんと職場結婚。同年から、パリのレストラン・サントリーの総支配人に昇格し、公私共に充実したパリ生活を送るはずだった宮川さんだが、湾岸戦争勃発が及ぼした不景気下での店の経営難に、即座立ち向かわなければならなくなる。しかし、「天性」ともいえる持ち前のやる気と、前向きさを武器に、大小問わず数々の改革を成し遂げていく。「悲観的になっていても、改善はできない。文句を言う暇があるのだったら、できることを考えることに集中する。とにかく、“やって見なはれ”の精神で、一心不乱でしたね」。 コンコルド広場で、日本人観光客が大型バスから降りてくる光景を目撃し、「これだ!」とひらめいた。「レストラン近辺に停留所を設けることで、客の流れをつくることができる」。また、「通常フランス人は、昼食は13時から、夕食は20時以降で来店される。それに対して、日本人の昼食は11時45分から、夕食は18時頃からと、食事の開始時間が早いのです。」と食事習慣の違いにも目を付け、「フランス人のいない時間帯」に、ツアー客を入れてもらうため、色々な旅行会社と提携した。社内には、「一見さんを入れるなんて」という意見はあったけれど、このようなビジネスチャンスを見逃すことはできない、と説得。さらに、「パリ1のレストランにしたい」と言う思いから、ワインリストを更に充実させ、日本人客の要望に応えるために日本酒も取りよせた。地道なPRや,宴会誘致FAX、雨の日のみの限定価格メニュー開発など、様々な提案を出していく。「前向きに突き進んでいると、アイデアや「ひらめき」はどんどん降ってきます。経営とは何なのかを常に考え、直感を活用して、信じた道を邁進していくだけ。あの当時は土日祝日もほとんど休むこと無く、バカンスも取らなかったですね。あっという間の7年でした」。


当時のサントリー会長、故・佐治敬三氏と奥様との「宝物の写真」



その成果は数字になって表れた。1999年には、過去最高売上げを記録するまでに至ったのだ。

 しかしその栄光もそう長くは続かなかった。サントリー会長、佐治敬三氏の急逝に伴い、パリのレストラン・サントリーの閉店が突如決定したのだ。

 「まるで天国から地獄におとされたかのようだった」。





畑違いの業界に飛び込んで

 1999年12月31日、最後にシャッターを閉め、30人の従業員を見送った宮川さん。本社から「このお店を買って自分でやらないか?」という有難い提案があり、検討もしてはみたが、断念。このままパリで勝負してみたい、と退職することに。だからといって、この先どうやってパリで暮らしていくのか… ここで宮川さんは、本人ですら想像もしていなかった行動に出る。

 レストラン支配人を務めていた頃に知り合った、あるファッション繊維生地エージェントのY社長の以前からの誘いに応える形で、まったく畑違いの業界に飛び込んだ。それまで積み上げてきたものがひっくり返され、仕事の内容も使う言葉も、なにもかも全てをゼロから学んでいかなければならない。人をもてなす「迎える」立場から、喜んでもらうため「追う」側に、自分の立ち位置をシフトしていかなければならない。デザイン性に着目するということ。物を売るということ。輸入・輸出、貿易のノウハウ。そしてなによりも、「新しいことにチャレンジするということ」。苦労や苦悩ばかりの連続だったが、「その分だけ得たものも多かった」。

 その一方で、週一日、2006年に一つ星を取ったレストラン「ステラ・マリス」でソムリエとしての仕事も続けていた。「ワインを忘れたくなかった」から。本職・ソムリエとフルタイムで働く生活が5年も経った頃には、ファッション業界で働く自分の今やっていることが、本当にやりたいことではなかったことを痛感する。そして「レストラン」、「飲食業界」の恋しさも募りに募り、「やっぱり戻りたい」と会社を去ることを決意する。


襟元には、ソムリエバッヂと、クラマスターのピンが。



飲食業界への復帰

 レストラン・ステラ・マリスで、ソムリエとして本格復帰を果たした宮川さんだったが、一年もしないうちに、日本(和歌山県)でオープンする2件のレストランの総支配人として、「日本に行ってくれ」と頼まれ、落ち着く暇もなく急遽日本に発つことになってしまう。パリのエスプリを醸し出しつつも、日本独特の高級感を感じさせる「粋」な雰囲気作り、そしてスタッフの養成などに精を出し、なんとか体制を整えた頃には、「人をまとめる」「フランスのエッセンスを香水のようにレストランに振りまく」スキルをも習得していた宮川さん。帰仏した2006年、高級日本食材店で開催された試飲会の手伝いをしたことがきっかけとなり、2007年より同店の日本酒販売の責任者として勤務することとなる。宮川さんが販売促進を任されていた「吟醸酒」及び「大吟醸酒」は、既に「SAKE」として多く出回っていた普通酒、本醸造酒に比べ、値段も高い。その上、名前も知られていないこれらの商品がフルーティー、フローラルな香りや味わいがあるというのを、すぐにフランスで認知される筈もなかった。どんなに頑張って営業しても、当初「まったく売れない。相手にされない。」吟醸酒を抱え、「どうやって売ればよいのか…」と頭を抱えることになる。


田崎真也氏から贈られた、愛用のオープナー



SAKEではなく、GINJO

 飲食を心から愛する宮川さんはここで、営業時代に培った技量を発揮することとなる。「売れない」のなら「買いたい」と、「飲んであげよう」を「飲んでみたい」と思わせるようにすればいい。吟醸の良さを理解してもらうために、消費者の目線となって「話し方」を変えてみる。そこで、食べ物との相性を考えながら、「食べて飲む」ことによって、まずは新感覚なこの飲み物を味わってもらう。そこで初めて、「吟醸」とは何なのかを語りかけることにした。また、ボトル一本の値段だと「高い」と感じられることに着目。小口、すなわち「ワイングラス」でサービスすることで、「原価を高く感じない」「ワインと同じグラスでサービスできる新しい香りと味の醸造酒」「ワインの苦手な料理に、特にこの日本酒が上手く補完してくれる」と説明を繰り返した。「ワインのように」グラスで「13回まわす!」ことによって、吟醸の香りも開き、穏やかな味わいが口の中で広がる。それはまさに、ソムリエならではの発想だ。そして極めつけは、その名称。一般のフランス人の間で知られている蒸留酒として認知されている「SAKE」としてではなく、新しい日本の飲み物「GINJO」として売り出すことで、好奇心旺盛な消費者の興味をそそった。



 こうして、2007年1月には、限りなくゼロであった売り上げも、3年後の2010年頃には、月500本を超え、2017年にはその4倍まで伸ばすという、快挙を成し遂げたのだった。



新しい時代の食文化

 2010年には、日本酒の輸入販売、ワイン(及びその他のアルコール)のネゴス、そしてレストランのコンサルティングまで手掛ける会社「GALERIE K PARIS」を設立。「日本とフランスの架け橋となることを誓った瞬間だった」と振り返る。「サントリーを去って、もし、あの時ファッションの業界に足を踏み入れていなかったとしたら、今の自分は存在しなかったと思います。商売客に入る法則や営業スキル。そして、貿易ノウハウなど全てを学んだのですから。人生に無駄なんて、本当にないのですね。信じられないことですが、まるで全てがこの会社を設立する為に必要な試練だったかのように思えてしまうんです」。


GALERIE K PARIS オフィスにて。



 「日本酒-吟醸が受けいれられたその背景には、色々な要素があるのです」と宮川さん。まずは、星付きレストランのカリスマシェフが日本の食材を用いるなどして注目を浴び、爆発した「日本食ブーム」。1999-2000年と、次々と倒産していった大きなレストランの日本人料理人たちが独立し、新時代の料理を次々と試みたことによって、開拓されたマーケット。そして、一般的に再認識されるようになった「健康」というテーマだ。フランス料理に多く使われてきたクリームやバターの量が徐々に減り、こってりとしたソースの代わりに、酸味を多く含んだ軽い味付けが施される。調理される肉のサイズも日本の懐石料理と同じように、一回り小さくなった。つまるところ、フレンチが「和食化」されていったのだ。1300年頃前には、日本酒の造り方の初歩が記載され、130年頃前から登場した吟醸酒は、いわゆる「日本酒のグラン・クリュ」とも言えるもの。「健康を敏感に感じとり、和食化された」フランス料理に、合わないはずがない。吟醸酒をフランスの食卓にもってくることは、新しい食の世界を開拓していくことに繋がるのではないか。相性の良い食材とワインを合わせて楽しむことを「マリアージュ」と呼ぶが、吟醸に限って言うと、それこそまさに「アヴァンチュール(=初トライ)」いう感覚なのだとも。「あまり知られていないが故、それはきっと初めての体験となる。自分と全く違う文化を持った人達が、吟醸という日本酒を記憶して、その国の料理と合わせてサービスされる。そんな新しい時代を刻むのを見ることができるのが、本当に嬉しいのです」と笑う。




広める「日本酒」

 フランスのワイン業界にもある現象が起きている。ソムリエ達には手の届かなくなるところまで、フランス産ワインの値段が高騰した。そこに、最近人気が高いブルゴーニューワインの不作の年が重なっている。その結果、フランス国外のワインを販売する業者が増え、「フランスのものでなくてもいい」と、意欲的に外国のお酒に興味を持ち、客に勧める若手のソムリエが続出。香り高くエレガント、ワインと同じ感覚で飲める吟醸酒は、新たな選択肢の一つして受け入れられる要素を十分に持ち合わせていること、そして、ワインが苦手な料理に、日本酒が寄り添うことができる相性があるということが認められつつある。実際「日本酒」をもっと知りたいと宮川さんに問い合わせる若きソムリエが後を絶たない、と言う。


 日本酒の良さを広めるためには力を惜しまない宮川さんは、フランス人向けの教材「Maìtre de saké」を出版し、教育の方面でも尽力することに。2017年には、、日本ソムリエ協会がJ.S.A.SAKE DIPLOMA認定制度を設立。日本酒がソムリエコンクールに登場することが益々多くなっていくだろう。

 また、文面上の知識だけでは前進できない。「日本の蔵元が減って来た現状を変えたい」「飲む機会を作らなければ」と考えたフランス人ソムリエ、グザヴィエ・チュイザ氏の声掛けのもと、共に生み出したのが、Kura Master。パリで初めて開催される、「フランスの地で行う、フランスのための、フランス人が審査する日本酒コンクール(品評会)」だ。




日本酒の啓蒙に力を尽くす

 「本当の意味で日本酒を広めていくには、あえてフレンチの店で扱ってもらいたい」、と言うように、同コンクールの審査員はソムリエ、レストラン関係者、ホテル・料理学校の関係者など、飲食業界で今求められているものを見極める能力を持ち合わせているフランス人を中心に構成。審査に参加できない日本人は、運営の裏方に徹する。このコンクールでは講習会を開催したり、食と日本酒のアバンチュール体験をしてもらうなどの演出を数々提案した。約3か月という、極端に短い準備期間だったにもかかわらず、同コンクールの表彰式では、フランスの飲食のプロフェッショナル、ジャーナリスト、そして一般の消費者、また日本から遥々やってきた蔵元たちとの触れ合いの場ともなり、大盛況の元、幕を閉じたのである。



その反響は、フランス国内だけではなく、日本のメディアでも多く取り上げられ、入賞した「作品」は即日完売。「目的を一つ達成できてほっとした」と語る宮川さんだが、更なる発展を志す意気込みには変わりはない。「Kura Masterにお越しいただいたソムリエの半数は地方やフランス国外の方々。やり方次第で、フランスのみならずヨーロッパ各国にも、これから日本酒が広まっていくと確信しています」。フランスで評価されることによって、日本国内でも更なる注目を浴びることができる。「この新しいムーブメントを、小さい蔵元さんが特に、心から喜んでくださっています。それが、嬉しいのです」、と宮川さんも歓喜する。




「天」と「地」と「人」

 フランスでの日本酒-吟醸酒を売り出していくにあたって、「天-地-人」という商売人のキーワードを理解していくのが不可欠と痛感している宮川さん。それは、「天の時」(日本食のブーム)、「地の利」(料理と飲み物の相性を深く考えるソムリエを生む、フランスという地)、そして「人の和」(日本酒を理解してくれるソムリエやアマチュアの増加、そして日本を愛してくれる多くの若者達の存在)の3つが揃った今がその機熟!なのだそうである。「上から目線」で「飲んであげる」ではなく、「飲みたい」「知りたい」と謙虚に教えを乞う若手のソムリエたちの姿勢には舌を巻くのだという。第一回Kura Master終了後、「古酒、発泡酒、濁り酒など、様々な種類の日本酒がたくさんあり、きちんと理解するのは、困難なので、少しづつ,順番を考えて、じっくりやっていきませんか?」とフランス人審査員長から、提案されたときには、そこに居並んだ蔵元さん達や、もちろん宮川さんまでもが、思わず目頭が熱くなったのだとか。


 日本国外での日本酒の発展に大いに貢献してくれる彼らの要望に応えるためにも、これからどんどん面白いKura Masterを展開していきたいと考える宮川さん。2018年から毎年選別されたソムリエ、ウェブブロガーなどを連れて日本の蔵元を周る、「酒蔵ツーリズム」を計画している。日本酒の蔵元や日本人ソムリエがフランスに来ることによって、この国にしかないエスプリを感じとれるのと同様に、ワインのプロに本物の「日本」を感じてもらいたい。「地」を理解することによって得られる感覚をそのまま吸収してもらいたいという想いは、ワインの知識を求めてフランスの地を踏んだ若き日の宮川さんそのもののものだ。


ワインに憧れて訪れたパリで、今「日本酒の新しい物語」を綴るようになった。ワインから日本酒への変遷。パリに来て、今までフランスから日本を見つめてきたが、これからは日本とフランスの両方の架け橋として益々、強い絆を作っていくことだろう。「天・地・人」のムーブメントを呼び起こしている、彼だからこそ実現できる壮大なロマンがここにある。




----------------------------------

第2回 Kura Master

2018年のエントリー要項について

 Kura Master日本酒コンクール審査委員会(委員長:グザビエ・チュイザ)は、昨年の初開催に引き続き、フランスにおいて認知度が高まりつつある日本酒の欧州普及と地位向上を目的に、第2回日本酒コンクール「Kura Master」を2018年5月28日(月)パリで開催します。つきましては、別紙要領にて、本日、1月19日より、Kura Master公式サイトwww.kuramaster.comを通して、コンクールへの出品酒のエントリーを開始いたします。申込みの締め切りは、2月24日(土)までです。

 第2回コンクールでは、フランス市場でのさらなる日本酒消費の拡大を目的に、純米大吟醸酒&純米吟醸酒部門(60%以下の精米歩合)、純米酒部門(61%以上の精米歩合)に加えて、新たににごり酒(デザートに合う)部門の3つのカテゴリーで展開します。



フランス食文化への浸透を目指したエントリー3部門について

 フランス人のためのフランス人によるパリ発の日本酒コンクールとして、さらにコンクールの特徴とその効果を明確にすべく、純米吟醸部門(純米大吟醸、純米吟醸)と純米部門の2つを精米度数60%を基準に、カテゴリー分けします。

また、近年、フランス料理でも甘さ控えめなデザートが主流になる中、既存のデザートワインに代わり、新たな“日本酒を飲むシーン”として、デザートに合う、にごり酒部門を創設します。デザートと一緒に甘口ワインやシャンパンを飲む習慣を持つフランス人の食スタイルに、ショコラやスイーツと相性の良い、にごり酒を提案することで、食中酒だけでない、日本酒の飲み方を広めていくことを狙います。


コンクールの審査方法について

 美食文化の都として国際的に発信力の高いパリで5月28日に開催します。審査員は、フランス人(在仏EU国籍者)ソムリエが中心で、ホテル、レストラン、ワイン専門店でプロとして従事している人が対象です。全ての出品酒はブラインドでテースティングが行われます。使用グラスは、ワイングラスです。評価方法は、ワイン品評の方法をベースに100点満点の加点法のマークシート方式です。




Kura Master日本酒コンクール2018年スケジュール

エントリー期間: 1月19日(金)〜2月24日(土)公式サイトからのみ受付

出品酒受付期間: 3月8日(木)〜3月10日(土)必着

コンクール日 : 5月28日(月)パリ・アクアリウム(水族館)

受賞酒発表 : 6月4日(月)プラチナ賞、ゴールド賞発表 (公式ウエブ上) 

授賞式 :  7月3日(火)パリ市内でプレジデント賞、審査員特別賞発表  



エントリー応募規定


1.  エントリー対象

あ、純米大吟醸酒&純米吟醸酒部門(60%以下の精米歩合)

い、純米酒部門(61%以上の精米歩合)

う、にごり酒(デザートに合う)部門。薄濁りでも良いが、発泡は除く。


 2 出品酒ボトル数

 出品酒1点あたり720ML各3本


 3. エントリー費用

 出品酒1点当たり186€


 4. エントリー申し込み方法

 エントリーは、Kura Master公式サイト(www.kuramaster.com)からのみ受付けます。エントリー フォームに必要事項を記入して送信してください。


5. 審査方法・基準について

 5度のコンテナで輸送し、14度程度のカーブで保管後、室温での審査となります。使用グラスは、リーデルのワイングラスです。評価方法は、100点満点の加点法のマークシート方式です。

フランス人によるフランス人とフランスのマーケットに向けた審査基準となります。プラチナ賞は、100 ポイントから93ポイント、金賞は、92ポイントから80ポイントまでとなります。プレジデント賞は、審査委員長であるグザビエ・チュイザ氏が選出した日本酒に与えられます。

また、審査員特別賞は、Kura Master日本酒コンクールの審査にてプラチナ賞に選出された日本酒の中から、審査委員会により選出されます。当コンクールは、フランス政府の競争・消費者問題・詐欺防止総局(Direction générale de la concurrence, de la consommation et de la répression des fraudes:以下「DGCCRF」)で定められている、総出品酒数の33%までが受賞できるという規定に基づき、決定されます。

≪ 本件のお問合せ先 ≫

日本側窓口

株式会社 酒文化研究所 

担当:山田

TEL 03-3865-3010 FAX 03-3865-3015

Kura Master 日本酒コンクールへの応募について

Kura Master運営事務局

担当:成田

TEL:+33 (0)1 4028 4265

Kura Master 広報担当:ペコン倫子

TEL : +33 (0)6 60 69 72 52

第一回Kura Masterのコンクールで、トップ10に選ばれた蔵元さん達と、ホテル・クリヨンのレストランにて。

bottom of page